お子様の「背中のゆがみ」を見逃さない!成長に合わせた早期発見と保存療法

側弯症(脊柱側弯症)とは?
鏡を見た時や着替えの際に、「肩の高さが左右で違う」「背中が片方だけ盛り上がっている」と感じたことはありませんか?
背骨が左右に曲がり、さらに捻じれが加わる状態を側弯症(そくわんしょう)と呼びます。
最も多いのは、思春期の女子に発症する原因不明の「特発性側弯症」です。
この疾患の最大の注意点は、成長期に進行しやすい一方で、初期には痛みがほとんどないことです。
そのため、学校健診などで指摘されるまで気づかれないケースが少なくありません。
側弯症を放置し進行が進むと、将来的に腰痛や背部痛の原因になるだけでなく、重度の場合には心肺機能への影響や、外見上のコンプレックスによる心理的負担に繋がることもあります。
ならしの共生クリニックでは、レントゲンによる正確な角度計測(コブ角)に基づき、「成長期という限られた時間」を最大限に活かした保存的治療を徹底します。
なぜ「側弯症」の早期診断と早期治療が重要なのか?
側弯症の治療には、成長段階を見極めた「タイミング」がすべてと言っても過言ではありません。
側弯は身長が急激に伸びる時期に最も進行します。早期に発見し、骨の成熟度(骨年齢)を評価することで、装具療法(コルセット)を開始すべき最適な時期を逃さず、悪化を未然に防ぎます。
また姿勢の悪さや筋力のアンバランスによる「機能性側弯」と、骨自体の構造的な変化である「側弯症」では、対応が全く異なります。専門医による正確な鑑別が、無駄のない適切なケアへの第一歩です。
成長期に進行を食い止めることは、大人になってからの関節変形や神経症状のリスクを減らすことに直結します。
当院では、運動療法を通じて「自分の筋力で正しい姿勢を支える力」を養います。
「素朴な疑問」をスッキリ解消:側弯症Q&A
- ランドセルの背負い方や、姿勢が悪いから曲がったのでしょうか?
-
実は、最も多い「特発性側弯症」の場合、カバンの持ち方や姿勢が原因で発症することはありません。
これは体質や遺伝的要素が関係していると考えられており、ご本人や保護者の方に責任があるわけではありません。
ただし、正しい姿勢を保つための筋力トレーニングは、進行を緩やかにし、随伴する痛みを防ぐために非常に有効です。 - 運動療法(リハビリ)だけで真っ直ぐに治りますか?
-
非常に重要な点ですが、運動療法だけで曲がった骨を完全に真っ直ぐに戻すことは現在の医学では困難です。
しかし、専門的なリハビリは、脊柱の柔軟性を保ち、背骨を支える体幹筋を強化することで、進行を抑制し、装具療法の効果を高めるために欠かせない役割を担います。
当院では「骨の角度」だけでなく「元気に動ける体」を目標に指導します。
側弯症診療の安心3ステップ
ならしの共生クリニックでは、お子様の成長と心のケアを第一に考えたステップをご用意しています。
精密な画像診断と進行リスクの評価
現在の曲がりの強さと、今後の進行可能性を科学的に分析します。
全脊椎のレントゲン撮影を行い、曲がりの角度(Cobb角:コブ角)を正確に計測します。
また、骨盤の骨端線の状態(Risserサイン)から「あとどれくらい身長が伸びるか=どれくらい進行のリスクがあるか」を評価し、個別の経過観察スケジュールを立てます。
ステージに合わせた保存的治療(経過観察・装具・リハビリ)
負担の少ない方法から、納得感を持って治療を進めます。
- 定期的な経過観察
角度が軽い場合は、数ヶ月ごとの定期検査で進行がないかを確認します。 - 装具療法(コルセット)の適応判断
一定の角度(20〜25度以上)を超え、成長が残っている場合は装具を検討します。 - 専門的運動療法
理学療法士が、脊柱の回旋を意識した呼吸法や、左右の筋バランスを整える特別なエクササイズを個別指導します。「コルセットを外している時間」をどう過ごすかを重視したプログラムを提供します。
外科的治療への移行判断と専門医連携
手術が必要なレベルに達した場合は、最適なタイミングで橋渡しをします。
保存療法を行っても進行が止まらず、将来的に心肺機能や日常生活に支障をきたすと判断される角度(一般に40〜50度以上)に達した場合は、手術が必要になることがあります。
その際は、大学病院や専門センターへ速やかにご紹介し、術前後のフォローを当院で継続します。
側弯症をコントロールする「3つの生活のヒント」
早期発見のために、ご家族にしかできない大切なチェックポイントです。
1. 「アダムス前屈テスト」を習慣に
お子様を前屈(お辞儀)させた状態で、背中を後ろから観察してください。
左右どちらかの「肋骨の盛り上がり」や「腰の盛り上がり」に差があれば、側弯症のサインです。
半年に一度、着替えの際などに確認することをお勧めします。
2. 左右の「ウエストライン」の非対称
まっすぐ立った状態で、腕と胴体の間の隙間(くびれ)が左右で違わないかを確認してください。
また、片方の肩甲骨が飛び出していたり、スカートの丈が左右でずれたりする場合も注意が必要です。
3. 「片側に偏った習慣」をリセットする
側弯症の直接原因ではなくても、片足立ちや頬杖、常に同じ方向を向いてスマホを見る習慣は、筋肉のアンバランスを強め、背中の張りを悪化させます。
生活の中で「左右均等に体を使う」意識付けをサポートしましょう。
こんなサインを見つけたら
お子様の背中からのSOSを放置せず、お早めにご相談ください。
- 学校のモアレ検査や健診で「側弯の疑い」という手紙をもらってきた。
- 肩の高さが左右で明らかに違い、カバンのストラップが片方だけ落ちやすい。
- お辞儀をさせた時、背中や腰の高さに左右差がある。
これらのサインは、早期治療を開始するための「大切なチャンス」です。
ならしの共生クリニックは、お子様の健やかな成長と輝く未来のために、ご家族と一緒に歩んでまいります。