ヒューヒュー、ゼーゼー…それは「呼吸の道=気管支」の慢性炎症かもしれません

なぜ「治りにくい咳」は内科に相談すべきなのか?
季節の変わり目や夜中に、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音がする咳や息苦しさに悩まされていませんか?
昔は喘息=子どもの病気と思われがちでしたが、実は大人になってから発症する喘息(成人喘息)も増えています。
喘息は、空気の通り道(気道)が慢性的に炎症を起こし、敏感になっている状態です。
「たかが咳」と放っておくと気道が厚く硬くなり(リモデリング)、治療が難しくなるだけでなく、命に関わる重篤な発作を引き起こすリスクがあります。
当院は、長引く咳の原因を正確に突き止め、患者さんのライフスタイルに合わせた「発作を起こさない」ための治療計画をご提案します。
「素朴な疑問」をスッキリ解消:喘息Q&A
- 自分の咳が「喘息の咳」なのか、どう見分ければ良いですか?
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喘息の咳には、普通の風邪やアレルギーの咳と異なる、特徴的なパターンがあります。
- 特に夜中から明け方にかけてひどくなる。
- 咳だけでなく、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という呼吸音(喘鳴)や息苦しさを伴う。
- 風邪をひいた後、タバコの煙、ペットの毛、冷たい空気、運動後に症状が出やすい。
- 市販の咳止めや風邪薬では治まらず、発作止め(吸入薬)を使うと症状が改善する。
喘鳴がない「咳喘息(せきぜんそく)」という病気もあります。これは普通の風邪薬では治りません。
「長引く咳」は、自己判断せず専門医にご相談ください。 - 喘息って完全に治る病気なんですか?
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以前は「治らない」と言われましたが、今は薬が進歩し、コントロールが可能です。
小児喘息は多くの場合、成長とともに症状が出なくなります(寛解)。
成人喘息の完治は難しいですが、症状が全くない状態(コントロール良好)を長く維持できます。これは「治った」に近い状態です。
治療のゴールは、患者さんが発作なく、健常者と同じように生活し、仕事や運動を楽しめる状態を維持することです。 - 喘息の原因は何ですか?遺伝するんですか?
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喘息は、アレルギー体質など複数の要因が絡み合って発症します。
- アレルギー
ダニ、ハウスダスト、花粉、ペットの毛などが原因となることが多いです。 - 遺伝
アレルギー体質自体は遺伝する可能性がありますが、必ずしも喘息が遺伝するわけではありません。ご家族にアレルギーや喘息の方がいる場合は、少し注意深く体質をチェックすることが大切です。 - 非アレルギー性
風邪などの感染症、大気汚染、ストレス、薬などが原因で発症することもあります。
- アレルギー
喘息診療の安心3ステップ
正確な診断と「喘息のタイプ」特定
長引く咳の原因が喘息かその他の病気かを見極めるため、採血によるアレルギー検査でダニやハウスダストなどのアレルゲンを特定し、正確な診断につなげます。
コントロール治療
喘息治療の中心となるのは「吸入ステロイド薬」です。
この薬を毎日続けることで、気道の炎症が落ち着き、発作を起こしにくい状態を保つことができます。
吸入薬は“正しく吸うこと”がとても大切なため、当院では実際の使い方を丁寧にお伝えし、確実に薬が届くようサポートしています。
また、発作が起きたときに使う薬についても、タイミングや使い方のポイントをわかりやすく説明します。
あわせて、「この症状が出たら受診したほうがよい」という目安もお伝えし、安心して治療を続けていただけるようにしています。
継続的なフォローアップ体制
治療は「始めて終わり」ではありません。季節や体調の変化に合わせて薬の量を調整し、発作を起こさない状態を維持できるよう、定期的な受診を推奨しています。
喘息をコントロールする「3つの生活のヒント」
薬による治療と並行して、日常の工夫が非常に重要です。
1. アレルゲンを徹底的に除去しよう
- 定期的に掃除をする
寝具やカーペットはダニやホコリがたまりやすい場所です。こまめに掃除機をかけたり、天気のよい日は日光に当てて乾かすことで、清潔に保つことができます。 - 湿度をほどよく保つ
ダニはじめじめした環境が大好きです。室内の湿度を50%以下にするとダニが増えにくくなるため、除湿機やエアコンの除湿機能を活用して、快適な湿度に保ちましょう。。
2. 環境因子から身を守ろう
- 禁煙を心がけましょう
たばこの煙は、喘息を悪化させる最も大きな要因のひとつです。ご本人の禁煙はもちろん、周囲の煙を吸ってしまう受動喫煙も発作の誘因になります。できるだけ煙のない環境で過ごしましょう。 - 風邪をしっかり予防しましょう
風邪やインフルエンザは、喘息発作を起こしやすくします。手洗い・うがいを習慣にし、必要に応じて予防接種を受けることで、感染を防ぎやすくなります。
3. 体調を記録しよう
- ピークフローで呼吸の状態を見える化する
ご自宅でピークフローメーターを使って息の強さ(ピークフロー値)を測ることで、発作の前ぶれや気道の変化に早く気づくことができます。毎日の記録が、治療の大切な手がかりになります。 - 喘息日誌で自分の傾向をつかむ
症状が出た時間やきっかけ、薬を使ったタイミングなどを日誌にまとめておくと、発作のパターンが分かりやすくなり、より適切な治療につながります。
こんなサインを見つけたら
- 夜間や明け方に咳で目が覚めてしまう。
- 咳や息苦しさが続き、市販薬では効かない。
- 運動をした後に「ヒューヒュー」と音がする。
- 家族に喘息持ちがいるので、一度自分の呼吸をチェックしたい。
「長引く咳」を自己判断で済ませず、ご相談ください。ならしの共生クリニックは、地域の皆さんの「呼吸」をサポートします。